アート

乙1731-GOEMON HOUSEでは著名美術家の作品を常設展示。宿泊者は刺激的なアートと一晩を共に過ごします。
通常の観覧では見られない夜の展示は、より一層作品を深く体験できる特別な機会となります。ぜひ宿泊してご堪能ください。

母屋1階の大広間には榎忠の作品群「LSDF020」を展示。実際に戦地で使用された約3トンの薬莢、鉄のスクラップを再利用して制作された大砲のオブジェ「Liberty C2H2」、旧ソ連製のAK-47と米国製のAR-15を模した鋳物のマシンガン群です。

同じく母屋1階には、柳幸典の2018年新作の「籠の鳥」。本作で使用された日本刀は百島の空き家から発見され、太平洋戦争に出兵した島民が沈没する軍艦からこの刀一本のみを身につけて生還したというエピソードを持っています。

1階の土蔵には原口典之の2017年の新作「布袋とロープの関係」を展示。本作は大型船の2トンあまりの係留ロープが大きな布袋に詰め込まれ、その重量のみで自立しています。

「五右衛門風呂」の説話である石川五右衛門の釜茹での刑を描いた、三代目 歌川豊国(歌川国貞)の浮世絵「木下曽我恵砂路」も合わせてご覧ください。

三代目 歌川豊国「木下曽我恵砂路」

三代目 歌川豊国(歌川国貞)は江戸時代の浮世絵師。初代歌川豊国の門人。主な代表作は「東海道五拾三次之内 京 石川五右衛門」「役者見立東海道五十三次の内 坂下土山間 猪の鼻 勘平」「当世三十弐相」など、役者絵、美人画を中心に活躍する。


榎忠「L.S.D.F 020」
1944年香川県善通寺市生まれ。60年代後半から関西を中心に活動。前衛グループ「JAPAN KOBE ZERO」での活動(1970~76年)を経た後、街中での会場探しからはじめ、自ら展覧会全体を作り上げてきた。そして型破りなパフォーマンスを発表していく中、榎は1970年代末に小型大砲を制作したことを機に「兵器」によるアートの作品を手がけはじめる。銃や大砲などを扱った作品、金属の廃材に新しい生命を吹き込んだ作品など、独自の世界を展開。 美術館やギャラリーに限ることなく、現在も神戸を拠点に活動を続けている。

原口典之「布袋とロープの関係」/ 2017
60年代後半から美術家としての活動を始め、1977年にはドイツのカッセルで4年ごとに開催される国際的な美術展「ドクメンタ6」に初めて日本人作家として選ばれ、廃油を満たした巨大な鉄のプールを発表し欧米中心の美術界に衝撃を与える。続いてパリ市立近代美術館でも「第10回パリ青年ビエンナーレ」に参加し、1978年にはデュッセルドルフのGalerie Alfred Schmelaで海外での初個展を成し遂げる。2001年、ミュンヘンのレンバッハハウスにおける個展「NORIYUKI HARAGUCHI」、2007年ハンブルグのクンストハーレにおけるマレーヴィッチへのオマージュ展“Das Schwarze Quadrat. Hommage en Malewitsch” など、大規模な個展で海外での評価が高い。

柳幸典「籠の鳥」/ 2018
1993年、第45回ヴェネチア・ビエンナーレに選ばれ、アペルト部門を日本人で初めて受賞する。以後ニューヨークにスタジオを構え、1996年サンパウロ・ビエンナーレ(ブラジル)、1997年ビエンナーレ・ド・リヨン(フランス)など多くの国際展に招待される。2000年のホイットニー・バイアニュアルでは、ニューヨーク在住の作家として外国人で初めて選ばれる。1992年に直島コンテンポラリー・アート・ミュージアム(当時)の開館に伴い個展に招待された際に銅の精錬所廃墟がある犬島に出会い、1995年「犬島アートプロジェクト」を着想する。2008年、明治の近代産業遺構と昭和の三島由紀夫のメッセージに自然エネルギーの技術を融合させた「犬島精錬所美術館」を完成させる。2012年にアートベース百島を設立。